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REPLY: Open-S ― 機械オーナーと業界にとっての最適解

1990年代、スウェーデンの建設業界は大きな課題に直面していました。それは、クイックカプラシステムを提供する各メーカーが次第に互換性を失い、ツールとカプラがメーカー間で合わなくなってしまったことです。こうした状況の中で、モバイル機械のサプライヤーで構成されるスウェーデンの業界団体が、「シンメトリカル規格(S-Standard規格)」の策定に乗り出しました。これはツール、クイックカプラ、チルトローテータ間の互換性を確保するためのものでした。そして現在、完全自動カプラ同士の互換性がないという、当時と本質的に同じ問題に再び直面しており、その影響を最も受けているのは顧客です。

Open-Sは、確立されたオープンなS-Standardに基づいており、特定の企業によるクローズドなパートナープログラムではありません。2011年に改訂された最新のS-Standardの中でも、「将来的に油圧カプラおよび電気ケーブルの完全自動システムの取り付けを可能とする設計とする」ことが目的の一つとして明記されています。Open-Sは、このようにS-Standard規格の原点にある思想と完全に一致しています。

Open-Sは、ディーラーや機械オーナーのニーズを踏まえて開発されました。顧客にはそれぞれ異なるニーズがあり、特定メーカーの専用仕様に縛られることなく、自由に選択できることが重要だと私たちは考えています。だからこそOpen-Sは「オープン」であり、すでに他のメーカーからも加盟申請が届いています。

接続方式に関して共通の合意を得ていることで、顧客はOpen-S準拠の各社製品を自由に組み合わせて選ぶことができるようになりました。何が互換性があるのか、どんな保証が適用されるのかが明確になります。私たちはそれぞれの製品について責任を負いながらも、協力することで問題の予防と、より良い技術的ソリューションの追求に注力できます。これにより、さらなるイノベーションの余地も生まれます。

Open-Sの開発において、互換性と安全性はもちろん最も重要な課題の一つです。そのため、チルトローテータとワークツールが顧客の機器と確実に適合するように設計されています。規格のメンバーとなるには、一定の技術基準と公差を満たし、かつ高品質な製品を大量生産できる能力が求められます。すべてのメーカーに門戸は開かれており、技術的な課題は対応可能です。

したがって、これは技術の問題ではなく「姿勢=ポリシー」の問題です。協力したいという意志があってこそ、協力は実現するのです。たとえばOilQuick社が導入した「Front Pin Guideピン」は、シンメトリカルの事実上の標準を逸脱しており、互換性を意図的に妨げるものであるという点で問題があります。これは互換性が望ましくないと見なされている証拠とも言えるでしょう。私たちは、違いに注目するのではなく、共通の標準を共に発展させていく未来を望んでいます。BluetoothやCANopenのように、かつて複数の企業による協業として始まり、現在ではCEN規格として確立されたように、Open-Sも同様の道を歩んでいけると信じています。

私たちは、今後さらに多くのメーカーがこの取り組みに参加してくれると確信しており、OilQuick社にもぜひこの旅に加わっていただきたいと歓迎の意を表します。

これは機械オーナーにとっても、業界全体にとっても良いことです。

Open-Sの創設者
Steelwrist AB CEO ステファン ストックハウス
Rototilt Group AB CEO アンダース ジョンソン

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